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生物資源課

生物資源課は生物工学チーム生物機能開発チームの2チームから構成され、工業系の公設研究機関では数少ない、食品以外のバイオテクノロジー分野を主に担当する課です。当課は、国内最大級の約5,000株のバチルス属菌ライブラリーをベースとした微生物応用技術に加え、遺伝子解析技術、細胞培養技術、バイオ評価技術等を用いて、県内中小企業と協力して持続的に地域産業を支援、育成することを基本方針としています。具体的には、バチルス属菌ライブラリーの有用菌を用いた製品開発、動物培養細胞を用いた生理活性物質の評価等に取り組んでおり、環境や健康に関連する分野を中心に、県内中小企業と共同で研究開発に取り組んでいます。

生物工学チーム

当チームは国内最大のバチルス属菌ライブラリーを活用した微生物応用技術を用いて、環境・農業関連分野で県内中小企業とともに研究開発をおこなっています。また、哺乳類培養細胞を用いた評価系を利用し、健康増進に関する研究開発もおこなっています。

成果の紹介

グリーストラップ浄化システム「微生物資材」 の開発

グリーストラップ浄化システム「微生物資材」の画像

グリーストラップ浄化システム「微生物資材」

飲食店等に設置義務のあるグリーストラップ(廃油回収槽)は、廃油脂の影響で酸性の環境になりやすく、従来の油脂分解微生物では増殖能・油脂分解能が低下するという課題がありました。そこで、(有)SGラボラトリーとの共同研究により、酸性条件下でも油脂を分解する微生物を土壌中から探索し、新規微生物を取得しました。さらに、微生物資材およびそれを供給・活性化させるシステムを開発しました。本システムにより廃油の蓄積低減だけでなく、悪臭の発生も抑えることができます。

豚由来プラセンタエキス「KXシリーズ」の開発

豚由来プラセンタエキス「KXシリーズ」の画像

豚由来プラセンタエキス「KXシリーズ」

佳秀工業(株)では、製造工程での成分の変性や失活による犠牲を最小限に抑えた、新たなプラセンタ(胎盤エキス)の開発を目指していました。この中で、作製したエキスの機能性を評価する技術が課題でした。
そこで、各種機能性試験(サイトカインの測定、培養細胞を用いた細胞増殖?機能の評価、チロシナーゼ活性測定によるメラニン合成阻害の評価)を行うことでプラセンタエキスを評価し、製品開発の支援を行いました。その結果、化粧品および医薬部外品に利用可能な、高濃度で栄養豊富なプラセンタエキスの開発に成功しました。

生物機能開発チーム

当チームは、バチルス属菌の機能性に注目し、環境関連分野、健康関連分野などで県内中小企業とともに研究開発をおこなっています。また、生体物質の評価技術(バイオセンサ等)に基づく研究開発もおこなっています。 具体的には、新奇有用微生物のスクリーニングと飼料等への利用、表面プラズモン共鳴による分析装置の開発に関する研究開発に取り組んでいます。

成果の紹介

微生物を使った豚のにおい対策飼料「201」(におわん)の開発

微生物を使った豚のにおい対策飼料「2201」(におわん)の画像

微生物を使った豚のにおい対策飼料「201」(におわん)

養豚業では、低級脂肪酸等の悪臭が発生し、問題となっています。そこで、生物食品研究所と(株)九州メディカルの保有するバチルス属菌(約5,000株)の中から、低級脂肪酸を低減させる能力を持つ微生物を選抜しました。 選抜した微生物を飼料に混ぜて豚に食べさせると、排泄物から発生する低級脂肪酸の濃度が、未使用時に比べ75%低減することを確認しました(農林業総合試験場、JA全農)。配合飼料としてJA全農より販売されています。

パーソナルSPRセンサ「RANA」 の開発

パーソナルSPRセンサ「RANA」

パーソナルSPRセンサ「RANA」

表面プラズモン共鳴(SPR)を利用したバイオセンサは、抗体開発、臨床診断など様々な分野での利用が期待されています。高感度で低価格かつ簡単に使用できる製品の開発・販売が求められていました。競合他社製品との比較データ、各種実例データなどを取得し、オプションツールや販売促進用アプリケーションノートの作製などを行いました。温度制御およびオートサンプラーを廃して従来の1/10という低価格を実現し、簡単に表面プラズモン共鳴(SPR)による分析ができる装置を九州計測器(株)と共同開発しました。

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